納豆は大豆から作られた発酵食品で、豊富なたんぱく質、ビタミン、ミネラル、そして食物繊維が含まれています。
そして、女性にとって特に注目すべき点は、大豆イソフラボンを多く含んでいることです。
大豆イソフラボンには、女性ホルモンの1つであるエストロゲンと似た働きがあることから、更年期障害や生理不順に効果があるとして話題になったことがあります。
でも、一方で大豆イソフラボンを摂りすぎるとかえって生理不順になるとも言います。
本当のところはどうなのでしょう ?
ここでは、イソフラボンを含む納豆の食べ過ぎで生理不順になるのか ?
もしそうならどれくらいなら食べて良いのかについてお伝えしたいと思います。
納豆の食べ過ぎで生理不順になる ?
イソフラボンはエストロゲンと似た働きをすると言いますが、そもそもエストロゲンの働きって何でしょう ?
エストロゲンの働きとは ?
大豆イソフラボンが似た働きをすると言う女性ホルモンのエストロゲンには、本来どんな働きがあるのでしょうか ?
チェックしておきましょう。
・女性らしいふっくらした体つきを作る
・卵巣内の卵胞を成熟させ、排卵と受精に備える
・自律神経のバランスを保つ
・コラーゲンの合成を促進して皮膚の潤いを保つ
・血管を広げて動脈硬化を防ぐ
など、女性にとってとても大事な働きをもったホルモンなんです。
ですから、エストロゲンが不足気味になるとイライラしたり、肌荒れを起こすなど、望ましくない状態になってしまいます。
そこで、エストロゲンと似た働きを有する大豆イソフラボンが注目されて、納豆だけでなく、豆乳や豆腐、おからが人気になったり、イソフラボンのサプリメントも流行りました。
イソフラボンを摂りすぎると ?
では、納豆を摂りすぎ、つまりイソフラボンを摂りすぎるとどうなるのでしょう ?
かえってホルモンバランスが乱れてしまうことがあります !
イソフラボンを過剰に摂り続けると、体内にエストロゲンが十分にあると脳が勘違いして、エストロゲンの分泌を止めてしまいます。
すると、妊娠に必要な排卵が止まり、つまり生理が止まってしまって、生理不順になってしまうことがあるのです。
また、大豆イソフラボンを摂りすぎると、子宮内膜増殖症(悪化すると子宮体がんになることがある)になるリスクが高くなったという研究結果があると言われています。
大豆イソフラボンの摂りすぎは女性には注意が必要って言うことですね。
納豆の食べ過ぎって量はどれくらい ?
では、大豆イソフラボンは納豆の場合どれくらい摂っても良いのでしょうか ?
日本では食品安全委員会が、大豆イソフラボンの1日の推奨摂取量を70~75mgとしています。
納豆には100g中大豆イソフラボン73.5mg含まれています。
1パックはおよそ50gですから、納豆なら1日に2パックでちょうど推奨量となりますね。
でも、毎日納豆ばかり2パックも食べ続けませんよね ?
女性は、毎日納豆を3パック以上食べ続けるとホルモンバランスをかえって崩してしまう恐れがあると言うことです。
ただ、大豆イソフラボンの摂取量は1日の食事全体で見る必要があります。
和食ならお味噌汁もありますし、豆腐も料理に使いますよね。
ですから、普通に食事を摂っていれば概ね推奨量を摂取することになるんです。
参考までに、イソフラボンを多く含む大豆製品をあげておきますね。
豆腐 20.3 (豆腐一丁は300~400g)
黄粉 266.2
凍り豆腐 88.5
味噌 49.7
納豆 73.5
厚生科学研究(生活安全総合研究事業)食品中の植物エストロゲンに関する調査研究(1998)より抜粋
おわりに
いかがでしたか ?
女性の場合、納豆の食べ過ぎは生理不順となる可能性があることがお分かりいただけたと思います。
でも、それは1日3パックくらいを毎日食べ続けた場合のことですから、普段の生活でことさら心配して納豆を食べないようにする必要はありませんよ。
納豆には食物繊維も豊富ですし、なんといっても納豆菌は腸内環境を整えてお通じに良いですからね。
バランスよく色々なものをモリモリ食べて、あなたが健康でありますように !
最後までお読みくださってありがとうございました。