納豆は健康食品と言われる一方で、食べ過ぎると痛風に悪いと言われることがあります。
納豆の食べ過ぎは痛風を悪化させるというのは本当でしょうか ?
ここでは、納豆は好きだけど痛風が心配というあなたのために、納豆の食べ過ぎが本当に痛風に悪いのか ?
もしそうなら原因は一体何なのかについてお伝えしたいと思います。
納豆の食べ過ぎは痛風に悪い ?
まず、「納豆の食べ過ぎは痛風に悪い」という理由の根拠を確かめてみましょう。
痛風は、血液中の尿酸が高くなる状態が続くことで、血液中に溶けきれない尿酸が結晶となって関節に沈着することで起こります。
通常、高尿酸血症の状態になってから、痛風の発作が起きるまでには少なくとも約8年以上は経過しているといわれています。
高尿酸血症の段階では自覚症状がないため、突然激痛に襲われることになります。
「風が吹いても痛い」というくらいなので「痛風」と呼ばれるようになってとか・・・。
で、尿酸はどうして増えるのかと言いますと、原因は次の3つなんです。
(1) 尿酸は、新陳代謝でできる老廃物なので、尿酸の生成が排泄を上回れば尿酸値が高くなります。
(2) 食べる食品にプリン体が多く含まれていると、プリン体が尿酸の原料になって尿酸値が高くなります。
(3) ストレスが高まると尿酸値が高くなります。
新陳代謝は体内で常に行われていますから、これはどうしようもありません。
私たちがコントロールできるのは、次の2つです。
①プリン体の多い食べ物を摂りすぎないこと
②ストレスを溜めないこと
そして、この記事の主役・納豆には確かにプリン体が含まれています。
つまり、納豆にプリン体が含まれていることが、「納豆を食べると痛風になる」とか、「痛風が悪化する」と言われる理由なんです。
では、納豆の食べ過ぎって、一体どれくらい食べたら痛風に悪いのでしょうか ?
次の章で見ていきましょう。
納豆の食べ過ぎって 量は ?
日本痛風・核酸代謝学会の「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」によると食事療法として、プリン体の摂取量は、1日400mgを超えないようにとされています。(第4章 高尿酸血症・痛風の生活指導)
で、納豆に含まれるプリン体は100gあたり113mg程度です。
通常、納豆は1パック50gくらいですから、納豆1パックでおよそ56mgのプリン体が含まれることになります。
ということは、納豆なら400÷56 = 7.14 で、1日あたり7パックが限度と言うことになります。
もちろん、プリン体の摂取量は1日の食事全体で考えなければなりませんから、ほかの食材も考慮しなければなりません。
でも、1日に何パックもの納豆を、しかも毎日食べ続けることは考えにくいですよね。
ですから、痛風の予防のために、あるいは痛風を悪化させないために納豆を食べてはいけないと言うことはないのです。
むしろ、ほかの食材も1品に偏るとかしないようにまんべんなく摂られることが大事ですよ。
ちなみに、高プリン体食品とは、100gあたり200mg以上のプリン体を含んでいるものを言います。
例えば、次の食材が挙げられます。 ・レバー類(210~320mg/100g)
・白子(300mg/100g)
・一部の魚介類 エビ、イワシ、カツオ(210~270mg/100g)
などです。
これらも、納豆同様に食べてはいけないと言うことではなく、1日の総量ができるだけ400mgの目安に収まるように気を付けると良いですね。
いずれの食べ物も毎日たくさん摂り続けないように気を付ければ通常は問題ないと言うことです。
おわりに
いかがでしたか ?
納豆の食べ過ぎは痛風に悪いのでは ? と心配されていたあなた。
これで少しは安心して頂けたでしょうか ?
納豆は良質のたんぱく質、ビタミン、ミネラルを豊富に含んでいます。
さらに、納豆菌には整腸作用もある健康食品です。
痛風を恐れるあまり、納豆を食べないのはもったいないですよ。
むしろ、痛風の悪影響を与えるストレスたまらないように、ご注意くださいね。
最後までお読みくださってありがとうございました。