野幌森林公園 見れる動植物、おすすめの散策コースとアクセスは ?

野幌森林公園の野原

札幌周辺で北海道の自然が堪能できる場所なら、「野幌森林公園」がおススメです。

野幌森林公園は、札幌市の中心部から電車で30分で行ける自然豊かな公園で、その80%を国有林が占めています。

正式名称を「道立自然公園野幌森林公園」と言い、北海道百年を記念して1968年(昭和43年)に道立自然公園に指定されました。

その広さは、2,053ha(東京ドームは約4.7haなので、そのおよそ440倍)もあり、札幌市、江別市、北広島市の3市にまたがる丘陵を形成しています。

大都市の近郊でこれほど広大な森林は珍しく、また、多くの動植物を観察することができることから、自然愛好家に人気のスポットとして知られています。

また、入り口には北海道100年を記念して建てられた高さ100mの百年記念塔があります。

百年記念塔

 

以前は塔の内部の階段を登って展望室から札幌市や近隣の街並みを一望することができましたが、残念ながら現在は老朽化のため立ち入り禁止となっています。

さあ、それでは、野幌森林公園の自然の魅力をご紹介しましょう !

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野幌森林公園で見れる動植物は ?

野幌森林公園では、様々な動物、植物、昆虫が見られ、また、いくつもの散策コースがあって訪れる人を飽きさせません。

ひとつずつ、ご紹介しますね。

鳥類
野幌森林公園では、四季を通じて多くの動植物を観察することができます。

とくに、鳥類は種類が多く、たとえば、シジュウカラ、ゴジュウカラ、シマエナガ、コガラなどは1年中見れますし、姿は見えなくても森に響く鳴き声を聞くことができます。

また、アカゲラ、天然記念物のクマゲラなどのキツツキの仲間も棲みついていて、木を突く「ドラミング」の音を森に響かせています。

運が良ければ散策路のすぐ近くの木で見ることができます。
私も何度かクマゲラを見かけました。

また、夏には渡り鳥のオオルリ、キビタキ、クロツグミ、アオバトなどを見かけることもあります。

エゾフクロウもいますが、日中は木の虚(うろ)に潜んでいるようです。

沼周辺や瑞穂の池にはオシドリやアオサギなども飛来してきますし、カワセミを見たと言う情報も耳にしています。

なにしろ、野幌森林公園の樹木は、落葉広葉樹と針葉樹の混交林で、開拓以前からの自然が残っていて、木の実も昆虫も豊富ですから、鳥達には楽園なのでしょうね。

左から、キビタキ、オオルリ、アカゲラ、エゾフクロウ。

キビタキ

オオルリ

アカゲラ

エゾフクロウ

 

哺乳類
哺乳類としてはキタキツネ、ユキウサギ、エゾリス、エゾモモンガ、ヒメネズミなどが生息しています。

しばしばお目にかかるのがエゾリス。普段は木の上で過ごすことが多いのですが、時折地面に降りて、落ちた木の実などを集めている姿を見ることができます。

エゾリス

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爬虫類
カエルは結構います。春先には池や沼、そして入り口で私たちを出迎えてくれる噴水の水盤にまでオタマジャクシを見ることができます。

また、ヘビも何度か見たことがありますが、彼ら(?) はすぐ草や茂みに隠れてしまうので、じっくり観察したことはありませんが・・・。

あと、エゾサンショウウオも棲んでいて、やはり春先に遊歩道わきの小さな沢などで、チューブ状の透明な寒天のようなものに入った卵を発見できることもありますよ。

昆虫類
クワガタ、バッタ、蝶、トンボ、カマキリなど、当然虫も豊富です。

春から初夏にかけて、小ぶりのエゾハルゼミが次々と羽化してきます。
散策路周辺の木々の幹にとまっているのを見ることができますよ。

 

植物
木では、カツラ、ハリギリ、ハルニレなどの大木や、トドマツの人工林、常緑低木のハイイヌガヤ、広葉樹のヤチダモなどのほか、ヤドリギ、キタコブシなども見られます。

花では、カタクリ、フクジュソウ、エゾエンゴサク、エゾノリュウキンカ、ザゼンソウ、ミズバショウ、エンレイソウ、ミヤマハコベなど、もうここには書ききれないくらい様々な草花が自生しています。

4月に現れるカタクリのちょっとした群生、きれいですよ。

カタクリの花

 

また、記念塔近くには桜の木もあって、春はお花見もできますよ。

7月頃には桑の木に実がなっていることころも見ることができます。

 

野幌森林公園 おすすめの散策コースは ?

園内には、いくつもの散策路がありますから、好みに応じて選んでください。

野鳥を観たい方には「桂コース」と呼ばれる散策路や「大沢コース」「エゾユズリハコース」がおススメです。

また、水辺の鳥や水棲の動物・昆虫を観たい方には2つの池の近くを通る「四季美コース」が良いでしょう。

いずれもスタート地点の「大沢口」から2km未満のコースですから、子供連れでも無理なく散策することができます。

また、記念塔口から3.4kmの地点にある、園内最大の池「瑞穂の池」も水鳥や水辺の生物の観察に適した場所ですよ。

 

野幌森林公園は、冬も楽しめます !

野幌森林公園は、冬でも入ることができます。
ただし、雪が深いので、長靴かスノーシューが必須です。

雪をこいで歩いてゆくのです。
流石(さすが)に訪れる人は少ないです。

私も冬に訪れたとこがありますが、その時は短い雪靴だったので、途中で脛まで雪に埋まって進めなくなって、戻りました。

やはり、丈の長い靴が必要です。
人は少ないし、静かだし、雪の森林公園も、それは趣があって良いものですよ。

 

冬場は例年、記念塔口と大沢口に、歩くスキーのための案内標識が設置されます。

特段スキーをしなくても、雪の上に残された動物の足跡を発見することもできて、冬ならではの楽しみ方ができますよ。

雪の散策路

 

 

アクセス

公共交通機関を利用する場合

(1)記念塔口
記念塔や「瑞穂の池」に行きたい方はこちらが便利です。

①JR函館本線「森林公園」下車、徒歩20分(国道12号線を渡ってから少し坂道を上ります)
②地下鉄東西線・JR線「新さっぽろ(札幌)」 から、ジェイ・アール北海道バス(22・新22)で「野幌森林公園」下車(すぐです)

なお、森林公園よりさらに奥の開拓の村に行かれる方は「開拓の村入口」「記念館入口」「開拓の村」下車となります。

(2)大沢口
散策コースを楽しみたい方はこちらが便利です。

JR千歳線・地下鉄東西線新札幌駅よりJR北海道バス(文京大循環線)乗車、「文京台南町」停留所下車、徒歩10分。

車でのアクセス
国道12号線を札幌方面から江別方面に向かい、厚別東5-8の信号で右折して坂道を登ると記念塔の前に駐車場があります。

交差点の手前に案内がでていますから分かりやすいですよ。

おわりに

大都市札幌の中心部からすぐのところに自然豊かな森林公園があることは、意外と知られていないようです。

野幌森林公園は春・夏・秋・冬を通じて自然に親しめるところです。
あなたも一度足を運んでみませんか ?

 

 

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