毎年夏になると流行る「手足口病」とは一体何でしょう ?
・「手足口病」は危険な病気か ?
・防ぐにはどうしたらいいのか ?
・かかったらどうしたら良いのか ?
そんな疑問にお答えします。
手足口病とは? その症状は ?
手足口病は、ウィルスの感染によっておこる感染症のひとつで、手のひらや足の裏、また、口の中などに水疱性の発疹が出て、手やのどの痛みを訴えます。
一見水疱瘡に似ていますが、高熱が出ることはほとんどなく、たいてい5日程度で治ってしまいます。
ほとんどが、5歳以下の幼児がかかりますが、まれに大人でも感染することがあります。
また、感染力があるため、幼稚園などで広がりやすい病気でもあります。
ウィルス性の病気は、一度かかると免疫ができるのですが、手足口病の場合は、原因ウィルスが数種類あるので、一度かかって治っても、また違うウィルスでかかってしまう可能性のある点が厄介な特徴です。
手足口病は危険な病気か ?
上にのべたように、手足口病は症状が軽いことが多く、数日で治ってしまうので、危険な病気ではないと考えられがちです。
しかし、手足口病の原因となるウィルスには数種類あり、なかでもエンテロウイルス71と呼ばれるウイルスにかかった場合は、重症化しやすいと言われています。
重症になると、髄膜炎や脳炎などの中枢神経の病気や、心筋炎、肺水腫、急性呼吸不全などの合併症を引き起こすことがあります。
ですから、手足口病であっても、軽く考えずに症状の変化に気を付けることが必要です。
とくに、初期の段階で高熱が続いたり、嘔吐や激しい頭痛など、一般に言われる手足口病とは思えない症状が出た場合は合併症を起こしていることが疑われます。
ですから、手足口病は水疱が出て、手や口の痛みを訴えたらまずは病院で受診することが大事です。
特に乳幼児の場合は、自分で訴えることができませんから、子供の様子をよく見てあげましょう。
感染を防ぐには ?
手足口病は、くしゃみなどによる飛沫感染、舐めて唾液が付いたおもちゃ等に触れることによる接触感染、おむつ交換のときに便が手についたりしておこる糞口感染など、いろいろな感染経路があります。
基本は、うがい、手洗いをしっかりと行うことです。
手足口病にかかってしまったら
手足口病には残念ながら特効薬はありません。
病院では痛みを抑える鎮痛薬や口内炎用の軟膏などが処方されます。
家庭で気を付けることは、のどが痛くて食事が摂りにくくなることです。
できるだけ刺激が少なく飲みこみやすいものを与えてください。
水疱瘡がのどにできたときと同じように、たとえば冷たいスープ、ゼリー、豆腐など、のどにやさしいものがお勧めです。
ちなみに私は、高校生のときに水疱瘡にかかってしまいました。
のどの中にまで水泡ができて、痛くて食べ物を飲み込むどころではありませんでした。
そのときは、一週間近くも親が作ってくれたスープを冷まして飲んでお腹を満たしていました。
手足口病も、のどの中に水泡ができたら、その辛さは想像に難くありません。
そんな時は、やはり冷ましたスープがお勧めです。
年齢が高くなってからの手足口病は症状が子供より重く出ると言われています。
その点は水疱瘡と同じなので、大人になって手足口病にかかった方はチョットきついことを覚悟してください。
おわりに
いかがでしたか ?
手足口病とはどん病気でどんな症状が現れるのか、お分かり頂けたと思います。
めったに重症化することはありませんが、いったん重症化すると重大な合併症を発生する可能性がありますから、軽く考えずに医療機関の受信を受けることをお勧めします。
それではどうぞ良い夏をお過ごしください。