食事制限や置き換えダイエット、スムージーにサプリメントと、ダイエットにはさまざまな方法がありますが、ここでは日本古来の食材である「こんにゃく」のダイエット効果について調べてみました。
こんにゃくの歴史
こんにゃくは、ミャンマー、マレーシア、タイなどの東南アジアを原産とするこんにゃく芋から作られた食材です。
日本には、6世紀頃に伝来し、7世紀の推古天皇の時代には中国から薬用として輸入していたと言われています。
どんな「薬用」として用いられたかと言いますと、「砂払い」、つまり整腸用だったのです。
その当時から、こんにゃくにはお腹を整える作用があることが知られていたのですね。
その後、宮廷の精進料理などに用いられるようになり、やがて江戸時代になってから庶民に広まったと言われています。
蒟蒻はどうやって作るの ?
もともとのこんにゃく芋は、そのままでは非常にエグみが強く、とても食べることはできないシロモノだそうです。
そこで、こんにゃく芋を摺りおろし、そこに、灰汁(あく)を加えると、固まってこんにゃくになります。このとき、エグみが取り除かれるのです。
「これは食べられない」と言ってあきらめてしまわずに、この方法を考えついた人はすごいですね。
現代では、灰汁(あく)の代わりに水酸化カルシウムなどの凝固剤を用いて作られますが、アルカリ性のものを混ぜるという方法は原則的に変わっていません。
こんにゃくのダイエット効果は ?
さあ、それではこんにゃくの効果を見てみましょう?
本当にダイエットに有効なのでしょうか ?
こんにゃくの成分は、水分が96%~ 97%で、それを以外はグルコマンナンです。
グルコマンナンは、水溶性の食物繊維ですが、こんにゃくを製造する過程でアルカリによって凝固させると不溶性の食物繊維に変わります。
不溶性の食物繊維は腸の蠕動(ぜんどう)運動をうながし、便秘解消の効果が期待できます。
また、体内に入っても消化されないため、腹持ちが良いのです。
そのため、食べ過ぎを抑えることができます。
これらの効果が、こんにゃくがダイエットに良いとされる理由なのです。
また、製造過程で混ぜる凝固剤にカルシウムが入っていますが、じつはカルシウムが不足すると脂肪が溜まりやすくなることが分かっています。ですから、こんにゃくでカルシウムが補えるのは、ダイエット効果を高めることにつながるのです。
カロリーは ?
こんにゃくはそのほとんどが水分ですから、カロリーは極めて低く、100gあたり5~7kcalです。ですから1袋(200g~300g)を食べてもカロリーはほとんどゼロに近いのです。。
気を付けることは ?
こんにゃくがダイエットに適していることが分かりましたが、副作用のようなものはないのでしょうか?
ひとつだけ気を付けるべきことがあります。
それは、「食べ過ぎないこと」です。
既に述べたように、こんにゃくは消化されません。
そのため、適度に摂る分にはお腹の掃除になって良いのですが、食べ過ぎるとかえって詰まってしまい、腸閉塞を起こす可能性があると言われています。
目安は、1日あたり1kg以下と言いますから、まあ、1日1袋(200~300g)程度であればまったく問題ないと言えそうですね。
まとめ
こんにゃくがダイエットに向いていることがお分かり頂けたと思います。
もっとも、いくらダイエットに良いからと言ってこんにゃくばかりでは飽きてしまいますし、栄養不足になってしまいますよね。
ですから、あくまでもダイエットの補助手段と考えて、バランスの良い食事を心掛けたいですね。
ちなみに、シラタキは、こんにゃくを細く成形したものですから、パスタの代わりにシラタキを使うなど、レシピの工夫ができそうですよ。
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