天ぷらと言えば、いまや国際的にも日本を代表する食のひとつとして知られていますね。
天ぷらには、格別おいしい食べ方ってあるのでしょうか ?
ここでは、天ぷらのおいしい食べ方と、天ぷらにまつわるエピソードをご紹介します。
美味しく食べる盛り付け
美味しく頂くために、まずは盛り付けにも心を配りましょう。
大きいものから奥に盛り付けて、手前に小さなものが来るようにすると見た目も美しく、食欲をそそりますし、食べやすくなります。
味では、淡白なものから次第に味の濃いものに進むように盛り付けると、それぞれのネタがおいしく頂けます。
エビやキスなどは淡白なので手前で、穴子などは味が濃いので奥の方に盛る、ということになります。
また、揚げる順番としては野菜などを先に揚げて、魚介類は後に揚げます。
これは、魚介類の匂いが油に移るため、先に野菜を揚げてしまおうと言うことです。
美味しく食べる薬味
天つゆで食べるのが一般的ですが、好みによって天つゆに薬味を加えたり、あるいは天つゆを使わずに薬味だけで頂くのも良いです。
天ぷらによく使われる薬味を集めてみました。
・大根おろし
代表的な薬味といえば、やはり大根おろしですね。
さっぱりしているのでどのネタにも合います。
・ポン酢
酸味があるので、さわやかな味わいを好む方は天つゆの代わりに用います。
ポン酢に大根おろしも合いますよ。
・塩
普通の塩だけでなく、じつにさまざまな種類があるので、いろいろ楽しめます。
例えば、抹茶塩、ゆず塩あたりはポピュラーですが、カレー塩や、ハーブ塩、
ココア塩までそろえることができます。
・レモン汁
天つゆや塩と一緒にレモン汁を用いると、さっぱり感がでて合いますよ。
・山椒、ゆず胡椒、唐辛子
ピリッと感がお好きな方におすすめです。
天ぷらが冷めてしまったときは ?
天ぷらは、揚げたてを頂くのが基本です。
冷めると衣がしんなりして天ぷらの命とも言えるサクッとした歯ごたえが失われてしまいます。
そうは言っても食べ切れなかったときなどは、「後で」ということも仕方がありませんね。
そんなときは、次の方法でおいしさが蘇り(よみがえり)ます。
・その1
さっと水にくぐらせてからもう一度揚げます。
水にくぐらせたら1分ほど置いて余分な水分を落とします。
それから揚げると、不思議なことに元のサクッと感が蘇ります。
・その2
オーブンやトースターで温めます。
ある程度は回復します。
・その3
キッチンペーパーを敷いてその上に冷めた天ぷらを置いてレンジでチンします。
油がペーパーに吸い取られるのでベタベタ感が減少します。
おすすめは「その1」ですが、もう一度揚げるのは面倒と言うかたは、「その2」か、「その3」の方法をどうぞ。
チョットおまけ~天ぷらにまつわる話
せっかくですから、天ぷらまつわる話を2つほど載せておきます。
その由来と、徳川家康のエピソードです。
天ぷらはいつ頃できた ?
天ぷらはいつ頃から食べられるようになったのでしょうか ?
16世紀にポルトガル人が日本に鉄砲を伝えたと同じ頃に、天ぷらも伝えられたと言われています。
しかし、じつはそれより以前、鎌倉時代(12世紀~14世紀)には精進料理のひとつとして、野菜を油で揚げる調理が行われていたと言われています。
それに衣をつける方法が伝わって、これを「天ぷら」と呼ぶようになったのです。
「天ぷら」の語源にはいろいろ説がありますが、ポルトガル語で「料理」「調味料」を意味する「テンペロ(tempero)」から来たとも、スペイン語で、鳥獣の肉食が禁じられる斎日を意味する「テンプロ(templo)」から来たとも言われていて、実際のところは良くわかっていません。
天ぷらと徳川家康
徳川家康は、「鯛の天ぷら」を食べ過ぎて亡くなったと言う話は有名ですね。
徳川家の記録によれば、75歳のときに「鯛の天ぷら」を食べて体調をくずしたのは事実のようです。
ただ、亡くなったのはそれから3ヵ月後だったということと、医者の診断では腹部に「しこり」があったと言うことから、食あたりではなく、ガンか何かではなかったかというのが現在の定説のようです。
尚、このとき徳川家康がたべた「鯛の天ぷら」とは、鯛をすり身にして揚げた、今で言う「さつま揚げ」のようなものだったそうです。
おわりに
天ぷらの薬味って、じつに色々あるんですね。
その多さにはチョット驚きました。
でも、天つゆや薬味は、結局個人の好みですから、正しいとか、絶対とか言うものはなく、おいしく楽しんで頂ければよいと思います。
最後までお読みくださってありがとうございます。
この記事が天ぷらをおいしく頂くための何かヒントになればうれしいです。