牡蠣にあたったら ノロウイルス、貝毒、腸炎ビブリオの症状と対処法を解説

腹痛

牡蠣(マガキ)の旬は秋から冬にかけて、11月〜2月と言われています。
牡蠣が好きな方にはたまらない季節ですね。

でも、牡蠣は「あたる」のが怖いとして、敬遠される方も多いようです。

 

ひと口に「あたる」と言いますが、牡蠣に「あたる」原因には、ノロウイルス、貝毒、腸炎ビブリオなどの細菌の3つがあるのです。

牡蠣に「あたる」原因と症状、そして対処法を知っておけば、「万一」あたったときに必要以上に慌てずに済むと思います。

ひとつずつ解説してゆきますね。

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牡蠣にあたったら ノロウイルスの症状と対処法は ?

牡蠣に「あたる」と言えば、真っ先にノロウイルスを思い浮かべるのではないでしょうか?
それだけ食治中毒の原因として良く知られていますね。

ノロウイルスは、じつは、ヒトの小腸でしか増殖しません。

牡蠣を食べてノロウイルスに感染する理由は、ヒトの糞便とともに排泄されたんウイルスが下水処理場を通って川から海に流されて、その海水を摂取した牡蠣の体内に溜められるからです。

 

ノロウイルスは、水の消毒に使う通常の塩素濃度では死滅しないのです。

ですから、河口近くで取れる牡蠣は要注意です。
そのため、「生食用」の牡蠣は大抵沖で採れたものが用いられています。

 

ノロウイルスに感染したときの症状
ノロウイルスに感染すると、37~38度の発熱と痛みを伴う下痢や嘔吐を繰り返します。

潜伏期間は24~48時間くらいですから、症状が現われたときから逆算すれば、ノロウイルスによるものかどうかの予測が立てられます。

 

ノロウイルスに感染したときの対処法
ノロウイルスに感染した場合は、有効な薬やワクチンはありません。
水分を補給しながら安静にして回復を待ちます。

症状は1〜2日続いたあと、自然に消失して楽になります。

ですが、ここで安心してはいけません。

症状が消えてからもノロウイルスはまだ体内に残っていて、1週間から10日、長い場合は1ヵ月もの間、便にウイルスが混ざります。

ですから、家族に感染しないように、手をしっかり洗うことと、トイレの便座やドアノブなどのこまめな消毒が必要です。

消毒には、次亜塩素酸ナトリウムを含む消毒薬のスプレーなどが、ドラッグストアなどで手に入りますから、これを用いるのがおススメです。

ノロウイルスはアルコール消毒では死なないのでご注意くださいね。

 

牡蠣にあたったら 貝毒の症状と対処法は ?

牡蠣は自分では動きませんので、海中に漂うプランクトンを食べています。

ところが、このブラントンの中に毒性のあるものがいて、この毒を食べた牡蠣が体内に毒を溜めてしまうのです。

この毒を溜めた牡蠣を食べて起こるのが「貝毒」です。

 

貝毒は、さらに3種類に分けられます。
「麻痺性貝毒」と「下痢性貝毒」、そして「アサリ毒」です。

 

それでは、3種類の貝毒について、それぞれの症状と対処法を見てゆきましょう。

麻痺性貝毒の症状と対処法
フグの毒に似て、食べてすぐ、多くは30分以内に舌や唇などがしびれるといった症状が現われます。

重い場合は、徐々に全身にしびれが広がって、体が思うように動かせなくなってしまい、
最悪の場合、呼吸困難に陥って死亡するケースも報告されています。

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有効な治療方法はなく、対処法としては吐き出させることですが、無理なら急いで病院に行って胃洗浄や点滴を受けます。

場合によっては人工呼吸を要することもあります。

毒素は時間とともに排泄されて、おおむね12時間を越えると回復に向かいます

 

下痢性貝毒の症状と対処法
下痢、嘔吐、腹痛などが起こります。大抵は食べてから早くて30分くらい、遅くとも4時間ぐらいで発症します。

症状は、ノロウイルスと似ていますが、すぐに発症する点が特徴ですので、区別できます。

貝毒が体外に排泄されれば治まり、3日くらいで全快します。

対処法は、十分に水分補給をして安静にすることです。

貝毒を、体外へ出してしまう事が早い回復につながりますので、下痢止めを使ってはいけません。

 

アサリ毒の症状と対処法
悪寒・倦怠感・嘔吐・便秘等の症状があるほか、特徴的な症状として、「皮下出血班」があります。

つまり、「青アザ」のようになるのです。

潜伏期間はおおむね1日です。
その後、2~3日で口臭がきつくなったり、鼻血、歯茎からの出血などを見ることがあります。

アサリ毒は、最悪の場合死に至ることがありますので、疑わしいときはすぐに病院に行ってください。

病院での対処は、胃洗浄となりますが、場合によっては人工呼吸を必要とすることもあります。

牡蠣

 

牡蠣にあたったら 腸炎ビブリオの症状と対処法は ?

腸炎ビブリオは細菌の一種で、水温15度以上で活発に活動するので、ノロウイルスの感染が冬に多くみられるのに対して、腸炎ビブリオによる食中毒は夏に多くなります。

 

腸炎ビブリオの症状に感染したときの症状
腸炎ビブリオに感染すると、激しい下痢や腹痛などを起こします。
特に腹痛は差し込むような激痛と言われています。

潜伏期間は5~6時間くらいですが、人によっては1日~4日くらい経ってから発症することがあります。

腸炎ビブリオに感染したときの対処法
水分をしっかりとって安静にすることです。

病院での治療も、通常は抗菌薬や抗生物質の投与はありません。
脱水症状がみられる場合は点滴をします。

 

おわりに

如何でしたか?

牡蠣に当たった時の症状と対処法、お分かりいただけたと思います。

いずれの場合も特効薬はありません。
水分を補給しながら安静にすることが基本です。

ただ、貝毒の中には命にかかわるケースもありますから、おかしいと思ったらまずは病院で診てもらうことです。

その上で、家庭での療養時にこの記事の内容を思い出して頂ければと思います。

最後までお読みくださってありがとうこざいました。

 

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