ノロウイルスといえば生牡蠣が原因となることが多いですが、じつはしじみでも感染することがあるのです。
しじみは小さいけれど栄養がぎっしり詰まっていて、特にオルニチンを豊富に含むことから、肝機能を気にされる方にはうれしい食材ですね。
それだけに、せっかく健康に良いと思って食べても、ノロウイルスに感染したのではたまりませんよね。
ここではしじみをより安全に食べて頂くために、しじみによるノロウイルスの感染時期と症状、そして対処法についてお伝えしたいと思います。
しじみでノロウイルスに感染 ? 時期は ?
ノロウイルスは乾燥や寒さに強く、ピークは12月~2月ころとなります。
寒しじみの旬が1月~2月ですから、ちょうどノロウイルスが流行る時期と重なります。
また、しじみは淡水と海水の混ざる汽水、つまり河口近くで採れますが、ノロウイルスは沖よりも河口近くのほうが、栄養が多いため発生しやすいと言われています。
ですから、発生時期と言い、発生しやすい場所と言い、ノロウイルスに関しては、しじみは決して安全とは言えないのです。
しじみでノロウイルスに感染 ? 症状は ?
では、ノロウイルスに感染したらどんな症状になるのでしょうか ?
潜伏期間が1~2日あり、発症すると37~38度の発熱と下痢や嘔吐を繰り返し、非常につらい症状が1~2日つづき続きます。
ちょうどインフルエンザの流行時期とも重なりますので、熱が出ることで、どちらが原因か迷うかも知れません。
インフルエンザも特にB型は胃腸にくることが多いので、しじみを食べた日からどれくらいで発症したかでインフルエンザかノロウイルスによるものか、だいたい分かります。
しじみでノロウイルスに感染 ? 対処法は ?
予防法は、しっかり加熱すること
ノロウイルスによる感染を防ぐには、しじみをしっかり加熱調理することです。
ノロウイルスは熱に弱いので厚生労働省では、85℃~90℃で90秒以上加熱することを推奨しています。
しじみを生で食べる人はあまりいないと思いますが、加熱が十分でないとノロウイルスが死滅していない場合がありますから、ご注意くださいね。
かかってしまったら
万一ノロウイルスにかかってしまったら、下痢止めは飲んではいけません。
ウィルスを体からしっかり出してしまうためです。
あとは脱水症状を起こさないように、水分をしっかり補給しながら安静にすることです。
残念ながら、特効薬はないのです。
気を付けることは、症状が治まっても、1~2週間くらいのあいだは便にノロウイルスが混ざることです。家族に感染しないようご注意くださいね。
特に、トイレのドアノブや便座の消毒をしっかり行ってください。
消毒のやり方についてはこちらに記載してありますので、併せてお読み頂ければと思います。
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おわりに
いかがでしたか ?
貝のなかでは食中毒などの健康被害をあまり聞かないしじみですが、やはり、食中毒を起こす可能性のある二枚貝の仲間ですから、注意するに越したことはありません。
しっかり加熱すれば、しじみでノロウイルスにかかることはあまりないと言ってよいでしょう。
あとは砂抜きの際に閉じたままの死んだ貝を取り除くのを忘れないようにしてくださいね。
以上のことに気を付けてしじみを美味しく頂きましょう。
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最後までお読みくださってありがとうございました。
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