ネギで風邪が予防できるとか、風邪を引いたときはネギを食べると効果があるっていうけど、本当でしょうか ?
昔の人は風をひいたらネギを首に巻いて治したとか・・・。
「おばあちゃんの知恵」的なもので本当なのか、それともただの迷信なのか ?
ここでは、身近なネギのそんな疑問にお答えしようと思います。
風邪にネギが効果あるって本当 ?
ネギは、うどんやそばの「薬味」にも使いますよね。
「薬味」って言うくらいですから、なんか薬みたいな効果が期待できるような気がしませんか ?
そうなんです。
じつは、薬味って、漢方では調合薬の成分のことを言うんです。
かやくご飯の「かやく」も「加薬」で、薬の成分を加えると言う意味からきています。
今回の主役「ネギ」は、日本では古くから薬味として、多くの日本料理で使われてきました。
そして、ネギの辛みには体を温める効果があると言われ、風邪の薬として使われてきたのです。
風邪にたいするネギの効果、その根拠が知りたいですよね。
早速お伝えしますね。
風邪にはネギが効果的 根拠は ?
ネギには、アイリンと言う成分が含まれていて、ネギを刻んだり噛んだりすると、これがアリシンという成分に変化します。
これがネギの刺激臭のもとで、ニンニクの臭いと同じ成分なんです。
じつは、このアリシンこそが、ネギが風邪に効く理由のひとつなんです。
アリシンには、体の中に侵入してきたウイルスを攻撃するナチュラルキラー細胞を活性化する働きがあります。
ですから、ネギを食べると免疫力が強くなって風邪の治りが早まるのです。
また、アリシンは、ビタミンB1と結合して、体内に長く留める作用があります。
ビタミンB1は、糖をエネルギーに換えるために必須の栄養で、不足すると疲れが抜けなくなります。
つまり、ビタミンB1には疲労回復効果があるのです。
ネギを食べるとビタミンB1を長く利用できるので、風邪で疲れた体の回復が早まります。
そして、ネギにはもうひとつ、大事な成分が含まれています。
ネギの白い部分に含まれているネギオールです。
ネギオールには、抗菌作用のほかに解熱・発汗作用があって体を温めてくれるのです。
ネギの風邪に対する効果は、アリシンのもつ、免疫力向上と、疲労回復の2つの作用、そしてネギオールのもつ解熱・発汗作用によるものなんです。
風邪に効果的なネギの食べ方は ?
風邪に対するネギの効果は分かりましたが、では、効果的な食べ方はどうでしょうか ?
ネギの有効成分であるアリシンは、既に述べたようにアイリンから作られます。
アリシンは、ネギの細胞膜が壊れることでつくられるのです。
ですから、ネギはよく刻むことが大切です。
そして、よく噛んで食べることで、アリシンがたくさん生成されて効果が高まります。
そして、もうひとつ注意事項があります。
じつは、アリシンを作る時に必要な酵素は、熱に弱いのです。
ですから、ネギはできるだけ生で食べることをおすすめします。
生のネギだけでは辛みがあって食べにくいですよね。
ですから、ネギはお粥混ぜたり、うどんにトッピングのようにして加えると、食べやすいです。
お粥に刻んで入れるときは、火を止めてから最後にネギを散らすと良いですよ。
ネギの効果的な食べ方をまとめておきますね。
・細かく刻む
・よく噛んで食べる
風邪のときネギを首に巻くのは迷信 ?
では、風邪のときネギを首に巻くと良いというのはどうしてでしょう ?
やっぱりただの迷信でしょうか ?
じつは、そうとは言い切れないのです。
先ほど述べた、ネギの風邪に効く成分、アリシンは、揮発性のため、ネギを首に巻くと、揮発したアリシンを鼻から吸い込むことになるのです。
じっさいのところ、鼻から吸引されるアリシンが、風邪に効果をもたらすほどの量かどうかは不明です。
でも、ネギはアリシン特有の臭いがします。
この臭いが、昔の人にはいかにも風邪に効きそうだと、感じられたのではないでしょうか ?
風邪のとき、ネギを首に巻けば良いと言うのは、ただの迷信とは言い切れないまでも、効果はあまり期待できないと考えられます。
また、ネギを温めてから首に巻くと、血流を良くするので、風邪に効果があると言う人もいますが、首を温めるなら、わざわざネギを温めて巻くことはありません。
お湯をかけたタオルを固く絞って巻けば良いのです。
おわりに
いかがでしたか ?
風邪のとき、ネギが効果的と言われる理由について、また、ネギを首に巻くのは効果があるのかについてお伝えしましたが、参考になりましたでしょうか ?
あなたの風邪、早く治りますように !
風邪に良い食べ物は、ほかにもありますよ・・・。
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最後までお読みくださってありがとうございました。