暑い日に戸外で長時間過ごしたときや、場合によっては屋内でも熱がこもれば熱中症になることがあります。
ここでは熱中症対策として、最低限押さえていただきたいポイントをお伝えしたいと思います。
目次
ポイントはこれだけ !
①水分補給はスポーツドリンクで、できれば経口保水液がおススメ
②体を冷やすときは、冷たいタオルなどで首のあたりを冷やす
それでは、なぜこれらが重要か順にご説明しますね。
そのためには、そもそも熱中症はどのようにして起こるかをお話ししなければなりません。
熱中症はどうして起こる ?
暑いと汗をかきます。
とても暑いとたくさんかきます。
そこで「水分が不足するので、こまめに水分補給をしましょう」と言われますね。
でもチョット待ってください。
じつは水分だけ補給してもダメなのです。
汗をかくと、水溶性のビタミンやミネラルが汗と一緒に流れ出てしまいます。
中でも、カリウム、ナトリウムが汗と一緒に体外に出て不足してくると体の機能が維持できなくなって、極端に不足すると生命にかかわることさえあるのです。
この状態を「熱中症」と言います。
水だけを補給するとビタミンやミネラルの濃度がさらに薄くなり、その上また汗をかくので汗と一緒に流れ出てどんどん減少してしまう、という悪循環に陥ってしまうのです。
では、もう少し詳しくご説明しますね。
カリウムが不足すると・・・
カリウムは、神経や筋肉に情報を伝達するために必要なミネラルです。
カリウムが不足すると脱力感や吐き気、食欲不振などを起こし、程度が重くなると知覚障害や意識障害、筋肉のけいれんや不整脈を起こすことがあります。
さらに程度が進むと呼吸困難になることさえあると言われています。
ナトリウムが不足すると・・・
ナトリウム細胞の機能を維持したり、血圧の調整に必要なほか、カリウム同様に神経や筋肉への情報伝達に欠かせないミネラルです。
体内のナトリウムが不足すると、倦怠感や疲労感におそわれ、急激に減少した場合は昏睡状態に陥ることさえあります。
これで、大量に汗をかくと熱中症になってしまう理由がお分かりいただけたと思います。
水分補給はスポーツドリンクで、できれば経口保水液がおススメの理由
ここまでお読みいただいたあなたには、もうその理由がお分かりですね。
そうです。
スポーツドリンクにはこのカリウムやナトリウムが含まれているのです。
そして、経口保水液は、スポーツドリンクに比べてカリウムとナトリウムが強化されているので、熱中症対策にすぐれた効果が期待できるのです。
冷たいタオルなどで首のあたりを冷やす理由
首や腋の下には大きな血管が集まっています。
ですから、そこを冷やすことによって、冷やされた血液が体をめぐって効率的に体温を下げる効果があるのです。
屋外なら首に冷たいタオルを巻き、自宅なら両脇も保冷剤などで冷やすと効果的ですよ。
おまけ
補給が必要なミネラルとして、カリウムとナトリウムをあげましたが、あわせてクエン酸やビタミンB1を摂るのもおススメです。
クエン酸には、疲労物質である「乳酸」を分解してくれる働きがあり、ビタミンB1は糖分をエネルギーに変えて疲労回復に効果があるからです。
両方を同時に摂ると相乗効果で、疲労回復にたいへん良いと言われています。
クエン酸を多く含むものと言えば「梅干し」があげられます。
また、ビタミンB1を多く含むものは、「豚肉」や「ウナギ」などがあげられます。
ん ?
たしか、ウナギと梅干は一緒に食べてはいけない「食べ合わせ」と言われている組み合わせのひとつでは・・・。
安心してください。
これは単なる迷信です。
ウナギと梅干は、ともに食が進むことから食べ過ぎを諫めた(いさめた)ことばとも言われています。
おわりに
暑い日は極力外出を控えたいものですね。
そうは言っても止む無く外出しなければならないこともあるでしょうし、クーラーがなく家の中がかえって暑いということもあるでしょう。
そんなときは、ここに書かれたことを活用していただければと思います。
くれぐれも熱中症にはなりませんように。
最後までお読みくださってありがとうございました。
この記事がお読みくださったあなたの役に立てばうれしいです。