私はドクターでも、カウンセラーでもありません。
ですから、あなたに適切な医療的なアドヴァイスも、心理学に基づいた助言もできません。
ですが、自分がうつ病になって苦しんで、後に治った経験をお伝えすることで、同じように苦しんでいる方、あるいは家族がうつ病になって、どう接していいか分からず悩んでいる方の少しでも参考になればと思ってこの記事を書くことにしました。
うつ病の原因 私の体験談
うつ病の原因も、症状も、治るまでどれくらいかかるかも、すべてケースバイケースで、人によって千差万別です。
私の場合、うつ病の原因は明らかにパワハラでした。
相手は社長。
自他ともに認めるところです。
中小企業でオーナー社長となると、誰も逆らう人はいません。
何故か私が標的にされて、会議の度にちょっとしたことで怒鳴り散らされました。
しかも一度スイッチが入るとなかなか元に戻りません。
「いずるさん、明日の朝来たらその辺からぶらさがってる、なんてことをしてはダメですよ。」
「あは、大丈夫ですよ!」
なんて会話が出るくらいに、周りから見ても私が自殺してもおかしくないくらいの激しいパワハラだったのです。
なぜ標的にされたかは分かりません。
聞くところによると以前も標的にされて、見る影もなく落ち込んで辞めていった人が何人かいたそうです。
でも、元来私は真面目な性質(たち)で、自分がやるべき仕事はやらないと気が済まなかったので、そんな環境でしばらく頑張っていました。
ところが・・・。
うつ病の症状はこう現れた
ある朝、起きようとしたら起き上がれないのです !
体が動かない !
しかも、過呼吸になるし、動悸(どうき)が激しくなって心臓が「きゅーっ」となってその苦しさは、とても文字では表せません。
これが、私の症状でした。
・過呼吸
・動悸
・体が動かない
「会社に行かなきゃ、起きなきゃならない」いくらそう思っても、体が言うことを聞きませんでした。
満足に声も出ない状態で、なんとか会社に電話して、休む旨を伝えました。
暫くすると、ようやく症状が落ち着いたので、掛かりつけの内科医を受診しました。
症状を伝えてしばしドクターと話をすると、ドクターいわく、「いずるさん、あなた、うつ病だと思う。」「薬を出してあげるけど、これは、専門の先生に見てもらった方がいいよ。」
「紹介状を書いてあげるから必ず行って下さい。万一あなたが行かないと、今後私が紹介した患者さんを診てもらえなくなるから、必ず行ってくださいよ。」
ということになって、私は紹介された心療内科のドクターを訪ねたのでした。
うつ病の治療~ドクターの言葉
私がどんな治療を受けたか、できるだけありのままにお伝えしますね。
そのドクターは、とにかく私の話を良く聞いてくれました。
と言うより、私がどんな状況にいるのかを聞き出そうとしているようでした。
そして、「ああした方がいいよ」「こうして見てください」と言うことは一切言いませんでした。
ひたすら私の話を聞いて、「それはずいぶんひどいことを言いますね」「いや、それはたいへんですね」と相槌を打ちながら胸の内を吐き出させるのでした。
そして、「あなたは、充分頑張ってますよ。」「大丈夫です。必ず良くなります。一緒にやりましょう。」毎回そう言葉を掛けてくれました。
これが、私が受けた治療です。
・親身に話を聞いてもらう
・ああしろ、こうしろという指示は一切なし
うつ病がついに治った !
およそ1年にわたり、通院してこのような治療を受けた私は、「いずるさん、あなた、もう大丈夫ですよ。」「もうここに来なくてもやってゆけます。よく頑張りましたね。」
ドクターにそう言われました。
「もう大丈夫です。でも、また辛くなることがあったら、いつでも遠慮なく来てください。」
こうして、私はうつ病から完全に復帰することができたのです。
思えば、ドクターとの相性もあったと思います。
「このドクターになら何でも話せる」
そう思えるドクターに巡り合えたことがラッキーだったと思っています。
じつは、その前に、知人に紹介された心療内科を受診したことがあったのですが、その先生は、上から目線で、かえって反感を覚えてすぐに行かなくなりました。
もちろん、薬も処方されて服用していました。
でも、それ以上に、ドクターの親身に話を聞いてくれること、すべて受け入れてくれることに救われたのではないかと思っています。
うつ病 もし家族がなってしまったら ?
ここは、あくまでも私の私見です。
話を聞いてあげましょう。
そして、ああした方がいい、こうした方がいいといった、指示はしないことです。
一番大事なことは、すべてを受け入れてあげることだと思います。
「いまのままのあなたのすべてを受け入れているよ」ということを伝えてあげてください。
「うつ病を治さないといけない」というようなことは言わない方が良いと思います。
かえってプレッシャーを与えてしまいます。
家族だとかえって言いにくいこともあるかも知れません。
その場合はムリに聞き出そうとしない方が良いです。
信頼できる心療内科を受診するよう勧めてください。
万一ドクターと相性が合わなければ、ドクターを変えてもらうか、別の病院に行くのが良いです。
反感を感じるドクターのもとでは絶対良くなりません !
私の場合、ドクターからかけてもらった「言葉の薬」が効いたように思います。
おわりに
わずか一例ではありますが、私の体験として、うつ病の症状、治療、そして治った経緯をお伝えしました。
少しでも参考になればうれしいです。
あなたや、あなたの家族がうつ病の疑いがあるのでしたら、相性の合うドクターとめぐり合えれば良いですね。
もしも、うつ病で退職して、お金が心配の方はこちらもあわせてどうぞです。
>> うつ病で退職 お金はどうする ? 傷病手当は ? 失業保険は ?
>> うつ病で労災 傷病手当と違いは ? 障害年金への移行とは ?
会社側の対応を知りたい方はこちらもあわせてどうぞです。
>> 社員がうつ病になった!? 会社の対応は ? 休職させる? 退職 ?
最後に、元気の出る言葉を贈りたいと思います。
・神様は、あなたが耐えられないような試練は、決してお与えにならない。
試練に遭ったということは、あなたがそれを乗り越えられるからこそ出会ったのです。
・生まれてきてくれてありがとう !
・いまのままのあなたでいいんですよ
・生きてるだけで100点満点 !
最後までお読みくださってありがとうございました。