日本人の男性10人に1人が、女性では25人に1人が生涯で一度は経験するという尿路結石(にょうろけっせき)。
尿路結石は、できる場所によっては突然痛みに襲われ、運が良ければ鈍痛で済みますが、救急車を呼ぶほどの激痛を伴うこともあります。
さらに、血尿が出たり、吐き気をおぼえたり、尿の流れが悪くなって細菌感染を併発すると、「腎う腎炎」という命に関わる病気まで引き起こす怖い病気です。
そんな怖い尿路結石は、30〜50代の男性に多いと言われています。
それは、お酒を飲むことにも原因がありそうです。
ここでは、お酒好きの人のために、お酒の何が尿路結石にNGなのか、詳しくお伝えしたいと思います。
尿路結石 原因はお酒 !?
尿路結石には、いくつか種類がありますが、最も多いのがシュウ酸カルシウム結石というもので、全体の厄80%を占めています。
もうひとつ、尿酸結石を加えるとなんと尿路結石の90%を占めているのです。
シュウ酸カルシウム結石 尿酸結石
文字通りシュウ酸がカルシウムと結合して結石となったもの
尿の酸性度上昇により尿酸が結晶化したもの
じつは、アルコール類、なかでもビールは、この2つの尿路結石のいずれをも誘引する要素を含んでいるのです。
ビールにはプリン体が含まれている
ビールに含まれているプリン体と呼ばれる物質は、尿酸のもととなるのです !
プリン体は痛風に悪いと言われていますが、尿路結石の誘引剤ともなるのです。
これが、アルコールが尿路結石の原因といわれる理由その1です。
では、ほかのアルコール飲料はどうでしょう ?
ざっとまとめておきますね。
おおよその目安を記載しておきますね。 ウィスキー 0.1
焼酎 0.0
ビール 3.3~6.9
発泡酒 2.8~3.9
日本酒 1.2
ワイン 0.4
メーカー、銘柄によって差がありますから、あくまで目安として見てくださいね。
ウィスキー、焼酎などの発泡酒には尿路結石の原因となるプリン体はほとんど含まれていませんが、ビールにはダントツで多量のプリン体が含まれているんです。
ビールにはシュウ酸も含まれている
じつは、ビールには困ったことにシュウ酸も含まれているので、プリン体とダブルで尿管結石の要因となりうるのです。
アルコールは尿を酸性にする
ビールに限らず、アルコールは尿を酸性に傾けます。
尿が酸性になると尿酸結石ができやすくなるのです。
尿路結石の原因 ワインもNG ?
アルコール類は尿を酸性にするから尿路結石にはNGとお伝えしましたが、お酒はすべてNGでしょうか ?
じつは、ワインだけはアルカリ性なんです。
プリン体のところでいろんなお酒のプリン体含有量をお伝えしておきましたが、ワインは、100ml中0.4mgと蒸留酒に次いで2番目に少ないですね。
しかもアルカリ性。
どうやら、ワインだけは尿路結石に関してはセーフと思われます。
ただし、飲みすぎなければ、です。
アルコールを摂取すると脱水状態となって、尿が濃くなってしまいます。
尿が濃くなると、結石ができやすくなるので、たとえワインでも、ほどほどにしないといけませんね。
おわりに
いかがでしたか ?
お酒が尿路結石の原因になるという理由がお分かり頂けたと思います。
ワインはNGとまではいきませんがそれでも注意は必要ですよ。
お酒は肝臓にも影響を与えますし、ほどほどにお楽しみくださいね。
最後までお読みくださってありがとうございました。