毎年、新年を迎えたら神社に初詣に行って参拝しているけど、身内で不幸があって現在喪中。
そんなとき、初詣は控えるべきでしょうか ?
でも、お守りや破魔矢も欲しいし・・・。
今回は、そんな疑問にお答えしますね。
初詣 喪中はいつまで行けないの ?
そもそも喪中とは何でしょう ?
喪中とは、近親者が亡くなった時に故人の冥福を祈りつつ、身を慎む期間のことを言い、慣習として1年間が喪中となります。
また、ここで近親者とは2等親までを言います(下の表をご参照ください)。
近親者の親等一覧
親等 |
自分との関係 |
忌中の期間 |
0親等 |
夫、妻 |
50日 |
1親等 |
父母、配偶者の父母、子 |
50日(父母) |
2親等 |
兄弟・姉妹及びその配偶者 |
30日(祖父母) |
ちなみに、伯父・伯母、叔父・叔母、甥、姪は3親等になるので、喪中の対象ではありません。
この期間中、特に50日間(仏教では49日間)を「忌中」と言って、お祝いごとは避けるものとされています。
また、忌中の期間は必ずしも50日ではなく、自分との関係で変わってきます。
こちらも先ほどの表にまとめてあります。
配偶者と父母は50日なのに子が20日と言うのは個人的には何で ? と思いますが、これは明治7年に出された太政官布告に基づくもので、現在は廃止されていますから、あくまで当時の国が決めた目安とお考え下さい。
神道では、忌中は死の穢れ(けがれ)が続く期間と考えて、神聖な場所である神社へ行くのは控えましょうとされています。
ここで断っておきたいのは、死が穢らしいと言う意味ではないということです。
イザナギ伝説をご存知ですか ?
亡くなった妻のイザナミを追って黄泉の国へ入ったイザナギは、腐ったイザナミの姿を見てしまったことで穢れたため、禊(みそぎ)をして穢れを落としたという神話です。
ここから、死が穢れにつながるという誤解が生まれてしまったのかも知れません。
死が穢れているのではなく、生きているのに黄泉の国に入ったことが穢れだったのです。
死ねば神様のもとに行くのですから、本来神聖なことであって穢れではないのです。
むしろ、穢れ(けがれ)は気枯れにつながることから、身内を亡くして気が落ち込んでいる状態で神様のいらっしゃる神社への参拝は遠慮しましょうという意味なのです。
話を元に戻します。
つまり、忌中の間は神社に行くのは控えましょうと言うことで、忌が明けたら喪中でも神社に行って良いのです。
ですから、初詣も忌が明けていれば喪中でも問題ありません。
初詣 喪中はお守りも買えないの ?
お守りや破魔矢の購入はどうでしょう ?
やはり、忌が明けていれば神社に出向いて購入することができますが、忌中は神社に行くのは控えましょうということなので、買えません。
それじゃあ1年間お守りも破魔矢もなしですごすの ?
と思いますよね。
ぜひお近くの神社にお問い合わせください。
神社に事情を説明してお願いすれば、忌が明けるまで取っておいてもらうことができるかも知れませんし、さばけた宮司さんなら、「鳥居をくぐらずにそっと脇からいらっしゃい」と言ってくれますよ(ホントはダメなんですけどね)。
万一、神社で忌明けまでお守りや破魔矢を取っておくことは無理と言われたら、友人などに頼んで代わりに購入してもらうこともできます。
初詣 喪中でもお寺なら行ける ?
お寺では「死は穢れ(気枯れ)」といった概念はありませんから、喪中でも忌中でもお詣りできますし、お札を求めることもできますよ。
もともと初詣先としてにお寺を選ぶ方は大勢いて、成田山、川崎大使、浅草寺など、初詣の人気スポットとなっているほどです。
むしろ、故人の冥福を祈る意味からも、喪中の初詣先として適しているとも言えますね。
おわりに
いかがでしたか ?
喪中、忌中の初詣について参考になりましたでしょうか ?
喪中は故人の冥福を祈って、お祝いごとや遊興を慎みましようということですので、気持ちの整理がつけば、忌中は別として喪中に初詣をすることは問題ないのです。
どうぞ、すがすがしい新年をお迎えくださいね。
最後までお読みくださってありがとうございました。
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